完成してからでは見えない、住宅の「骨組み」に職人の魂が宿る理由
- 慶直 横川
- 1月12日
- 読了時間: 2分
家が完成し、美しい壁紙が貼られ、お気に入りの家具が並ぶ。 そこに広がるのは、お客様が夢に描いた「理想の暮らし」の風景です。しかし、その華やかな空間を文字通り「骨身」となって支えているのは、完成後には一切見えなくなってしまう構造体——つまり、住宅の骨組みです。
なぜ、私たちは見えなくなる場所にこれほどまでに情熱を注ぎ、職人の魂を込めるのか。今日はその理由をお話しします。
「隠れる場所」が、家の寿命を決める
住宅の寿命は、表面の美しさではなく、骨組みの質で決まります。 しゃちデザインが採用する「木組み」の工法は、一本一本の木の癖を読み、複雑な切り込みを入れ、金物に頼らず組み上げていく非常に手間のかかる作業です。
なぜそこまでやるのか。それは、壁に隠れてしまう柱や梁(はり)が、数十年にわたって家の荷重を支え、時には地震の衝撃を逃がし続けなければならないからです。「見えないからこの程度でいい」という妥協は、住まいの根幹を揺るがすことになります。職人がノミを振るい、ミリ単位の精度にこだわるのは、お客様が安心して眠れる夜を、何万回も積み重ねてほしいと願っているからです。
誠実さは、空気感となって現れる
不思議なことに、構造がしっかりとした家には、独特の「落ち着き」が漂います。 それは、木の組み方が生み出す剛性感であったり、素材の選定が生む健やかな空気であったりします。職人が魂を込めて組み上げた骨格は、たとえ表面上は見えなくても、住む人が直感的に感じる「居心地の良さ」として現れるのです。
私たちは、現場を訪れるお客様に、ぜひ構造の状態を見ていただきたいと考えています。整然と組み上がった木々の美しさは、私たちがお客様に対して誓う「誠実さ」の証明そのものだからです。
100年後の誰かに誇れる仕事を

私たちが魂を込めるもう一つの理由は、未来への責任です。 いつか遠い将来、リフォームやメンテナンスで壁を剥がしたとき。その時に現れる骨組みを見て、未来の職人が「なんて丁寧な仕事がしてあるんだ」と驚くような、そんな仕事をしたい。
完成時の喜びだけでなく、100年後の安全までを設計する。 それが、しゃちデザインが「骨組み」に魂を宿らせる理由です。見えない場所にこそ、私たちの真実があります。




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